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ブレークイン [ラジコン]

久しぶりにエンジン弄ると、なんか楽しい(笑)

今回弄ってるエンジンはENYAの29Ⅳ-Bで比較的新しい型ではあります。あんまし古過ぎて回るか回らないか微妙なのはフライヤーとしては避けたいのです。そう、私はコレクターでも無いし、エンジン回す趣味でも無い。飛ばしてナンボ派。
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このエンジンは鉄ピストン/シリンダーでクロスフロー掃気、しかもクランクシャフトベアリングは無く砲金製のプレーン軸受ですから、摺動抵抗、パーツ間隙間に当たりがつくまで、相応の慣らし運転を必要とします。ヤフオクでゲットしたこのエンジンは新品エンジンということですが、まあ、誰しもシャフトは回したくなるもの。ピストンには若干の傷は見られます。また長期保存ということでクランクシャフトは固着しかけで回転が重くなってます。

取り敢えず、燃料ぶっこんでクチュクチュしてたら回転が軽くなったのですが、ドライブワッシャーの隙間からは緑色の液体が出てきました。緑青が流れて来てんですね。プラグを付けずに燃料ドバッと入れてクチュクチュ、そんでフリップしてクランクケース内の燃料が出なくなるまで回します。軽ーく回ります。流石にこの年代のエンジンは精度良さそうです。

では、エンジンをテストベンチに取り付けて、スロットルレバーを装着し、燃料タンクにタマ込めてブースター付けてニードル3回転開いてスロットル中スローでフリップ!

パスっ!!

お、キタキタ

パスっ!

それ

パスっ



続きませんねー

でも暫くこんなんやってるうちに、ようやく始動〜

あー腕がだるい

さて、回ったところで私流のブレークインをやってみます。昔からやって来たことの踏襲ではありますが、ここはひとつ勘ではなく、データで慣らしを進めていこうと思いました。ブレークインて、要は最高回転で一番エンジンのあたりがよい、つまり良い圧縮、良い混合気、最少の抵抗が発揮できるように仕上がれば良いわけです。良い圧縮を得るためにはピストンとスリーブの隙間が最小であることが必要です。キツければ抵抗となり回転が上がらず摩擦熱となります。緩ければ圧縮が漏れパワーが出ません。ピストンとスリーブの嵌め合わせは材質、厚さ、燃焼温度で変わりますから、一番良い燃焼を行なっている状態で最適の嵌め合わせになるように慣らしていきます。昔、ブレークインというと濃いニードル位置で延々とブー!っと回し続け排気のオイルにも黒いものが混じってました。そもそもの加工精度が悪いため砥石で研ぐように各部の擦り合わせをして行くところからスタートでしたが、今は加工精度が上がってそんな必要もなくなりました。とは言ってもこのエンジンはそこそこの古さなので、1タンク目は擦り合わせをしながら様子を見ます。はじめ5分程は排気にややグレーが混じってましたが、その後はクリアーなオイルが出て来ましたので、この時点から、ブレークインのスタートです。

話を戻して、データを取ってブレークインをすると書きましたが、なんのデータかというと大したことはありませんで、エンジンヘッド部の温度を測るだけです。

初期擦り合わせのニードル位置、つまりスロットルハイでニードルをようやく回転が続く所まで濃くしてブツブツ言いながら回るところでは、ヘッドの温度は60℃程度です。この温度では手でエンジンを回すのと変わりありませんから、慣らしになりません。長くやっても燃料のムダです。ここからニードルを絞って行って少しピー音の混じる手前の、いわゆる4ストローク運転状態で70から80℃になります。この状態でまた5から10分回します。次に4ストローク運転から2ストローク運転に切り替わるか変わらないなのところ、ここでヘッドの温度は80℃〜90℃。ブーからピー、ピーからブーを繰り返します。そうすると次第に温度が下がってくるのがわかると思います。そしたら1コマニードルを絞ります。ピー音が増えてくると温度は90℃を超えて来ますので、この状態で1タンク回します。なお、エンジンを止める時はガス欠で止めないように、少し燃料があるうちにスロットルをスローにしてから止めます。ちなみにタンクは240ccを使いました。3タンク目は先程の続きです。温度を見ながら80℃〜90℃の範囲でニードルを閉めたり開けたりして、温度を調整します。タンク残量1/3位になったら更にニードルを絞り温度が100℃まで行くようにします。まだまだこの時点では混合気は濃いのですが、だいぶ回転は上がってきます。4タンク目も、100℃を目処に今度は澄んだ音がするまでニードルを絞ります。が、100℃を越したら4スト運転までニードルを緩め、温度が下がったら絞って100℃越しを繰り返します。ここまで来ると2スト運転の甘めで100℃程度で連続して回せるようになります。

5タンク目でハイ側は先程の2スト運転やや甘めでしばらく回した後、スロー調整をして、ベンチでのブレークインは終わりです。

あとは機体に乗っけて飛行慣らしをします。

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