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不自由さの先にあるもの③ [ラジコン]

一番難しい演技は「水平直進飛行」と書きました。その理由ですが、その前に先日書いた「旋回は簡単」ということの補足から説明しないといけません。エルロンオンリー機で旋回するには機体を傾ければいいが、旋回中は高度低下を補うため速度を上げなければならない。というところまでは書きました。ならば、旋回をやめるにはどうするか。機体の傾きを水平にすれば良いわけですが、そうすると見かけ上の主翼面積が増えますので、揚力増→機体の上昇となります。つまり旋回から直進飛行に戻ると機首が上がってしまうのです。では機首の上がりを修正するのにはどうするか?エンジンの回転数を下げて速度を落とせばいいですね。しかし、頭が上がってしまってから、この操作をしたのでは、安定した水平直進飛行になるまで相当時間がかかります。水平直進飛行の演技は自分の目の前を中心に均等に行わなければなりませんし、5秒の演技時間が求められます。例えば時速60キロで飛行しているとすると約80m以上の直線飛行が必要です。パイロット位置より、40m以上手前から既に直線飛行を行なっていなければならないわけですから、旋回を終えてピッチングが収まるのを待つのでしたら、遥か彼方から旋回して来ないと間に合いませんよね。ですからこの水平直進飛行に入る前の旋回の位置取り、速度、旋回半径、旋回から直進する際の操作が非常に大事になるわけです。演技自体は簡単ですが、それを決められた場所でやるということがどれだけ難しいか。演技の前から既に一連の演技は始まっているということですね。これは今のF3Aも全く同じです。規定の演技を行うために(目的)、どういう準備をして(戦略)、どう操作するか(戦術)、刻々と変わる自然の環境を相手に頭を使うゲームです。操作できる自由度が限られているからこそ、その戦略がより大事になる点で、経験の占めるウェイトが大きい、エレベーター無しの機体が面白いのでは無いでしょうか。反射神経だけでは無い、知識の引出し、ヨミ、勘で勝負できるベテランの活躍できる場所として、これから大きく盛り上がっていくんじゃ無いかな?って思います(^_^)v
そうなって欲しい!!

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