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水上機入門 陸上機コンバージョン仕様の注意点 [水上機]

さて、今回の機体の前提条件としては、陸上機で飛ばしている機体に、推奨フロート装着としておりました。

陸上機を水上機にコンバートした場合の決まり事があります

①エンジンのダウンスラストを減らす
下に大きな下駄(フロート)を履いているので、相当な抵抗があります。なので元々付いているダウンスラストより1°〜3°アップ側にする必要があります。これをせずに飛ばしますと上空でのトリムは当然アップトリムになり、スロットルを抜いたときに機首が上がりますので、非常に降ろし難くくなります

②垂直尾翼面積を増やす
フロートのおかげで、重心位置より前の見かけ上の胴体側面積が増えます。よって直進性が落ちます。それを補うために胴体後部下部にフィンを追加します

③水中舵の位置
水中舵はプレーニング中は水に触れないようにします。プレーニング中に横風を受けたり、ラダーを大きく打った場合に引っかかって横転します。目安は機体を水面に置いたときに水中舵の下端が水面に触れない程度です。それではタキシングで舵が効かないのでは?と思われるかもしれませんが、タキシング中はテールが下がるので、水中舵は水没して舵が効きます

④飛ばし方
フロート装着により、翼面荷重は大きくなり、また有害抵抗も大きくなります。よって失速し易くなりますので、くれぐれも陸上機のつもりで飛ばさないように。どこで失速するのか見極めが大切です。また標高の高い所では空気が薄くなるので、更に失速し易くなります。プロペラの引きも落ちます。要は慎重に機体の動きを確認して飛ばしましょう。

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水上機入門 離水調整 [水上機]

前回の続き「離水しない場合どうするか?」
まず前提は「陸上機として飛んでいる機体に、推奨のフロートを付けていること」。それ以外の場合は、確認すべき要素が多過ぎてここでは纏まらないので除外します。

丁度良い事例がありました
前回のプレーニング中の画像です
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実は、この時初めて水の上に浮かべた機体です。雪の上では何度も飛ばしており、フロートを履いた状態でも浮力があって低速性能が頗る良い機体でした。ところが浮くと思われたスロットル位置になっても浮かない。相当距離を走っても浮かない。更にスロットルを上げても浮かず、思わずエレベーターアップで、水面からぴょこんと離れたのでした。

このプレーニング中の画像をよく見直すと、主翼迎角があまりついていません。ところがフロートは前上がりになっていてテール部が水面についてしまっています。要は飛び上がるのに十分な揚力を得るための迎角が取られていないのですね。

このような場合の改善方法としては①フロートの取付角を減らすことです。更にもうひとつ。ステップが機体の重心位置に対して前だと、ステップ部分で滑走せずテールを引きずる様になります。ステップのところだけで滑走すれば最小の抵抗で、かつ機体のバランスよく走りますので、速度の上昇とともに揚力が増え、舵を打つことなく自然に浮き上がる筈です。なので①と合わせて、②ステップ位置を後退させること、で改善がみられるでしょう。

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